左脳日記

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11月13日(火曜日) イタリア13日目 -ミラノ-

旅行中日記。
いきなりすっ飛ばして最終日の前日に。

この日が一番楽しかったので、書く勢い付けに...。
カヲリンと会ったときもめちゃくちゃ嬉しかったけど、私があまりにも役立たずで体調も悪くて、いまいちスカッと晴々していない気持ちが残ってる。

ついでに、これ異様に細かく書き過ぎたのであとで半分くらいにはしょりまーす。
とりあえず一度長いまま公開。

後から他の日も埋める予定。


【今度は私立病院へ】

咳が酷くて、一睡も出来なかった。
明け方には1秒も途切れ目が無くなって、咳自体深くなったので怖くなり、現地の私立病院についてネットで調べ始めた。

具合が悪いのも困るが、翌日帰国で飛行機に搭乗するのに、こんなに咳込んでいては搭乗を止められかねない。

どうやらミラノおよびイタリア全土において、日本語は勿論のこと英語が通じる病院もかなり少ないらしい。
と言っても英語だってちゃんと喋れるわけではないので、「診察前に下書き書いて行かなきゃなあ...」などと考えながらネットを彷徨った。
結果、カード付帯の海外旅行保険で現地の提携病院を通訳まで付けて紹介してくれるというということが分かった。

私の持ってるカードは年会費無料で、しかも海外旅行保険は出国時の手続き無しの自動付帯なので、まさかそんな行き届いた事をしてくれるとは思わなかった。

朝のうちにカード会社に連絡するとすぐに通訳さんを手配してくれ、指定された病院までタクシーで行けば(これも請求可)そこからは通訳さんが案内してくれるという。
しかも診察は、キャッシュレスである。

「これをもっと早い時点で知っていれば...」と思うも、保険なんて後で請求金額を払ってくれるだけだと思っていて、ネットで情報を探っていて偶然知った感じなので仕方ない。


待ち合わせ場所に到着すると、日本人女性の通訳さんがいた。

フェラーリ先生という女医さんのやっているその診療所は、ビルの小さなワンフロアだった。
先生は丁寧に話を聞きまた説明してくれたし、通訳さんは淀みないイタリア語と日本語でテキパキと通訳してくれた。

診察の結果、なんらかの種類の抗生物質と見るからにキツそうな咳止めをもらうことになった。
咳止めはスポイトで微量を吸い上げて少量の水に溶かして飲むという日本で見たことの無いタイプで、あとで使用する折に、開封したとたん本能が「これ嗅いじゃアカン!」と感じるような揮発性の匂いがした。効果は異常。

ついでに、「咳が酷くてテンパったとき、呼吸が苦しい原因がメンタルなのかフィジカルなのか判らなくなる」と言ったら、安定剤も出してくれた。安定剤は持ってたが、聞いた事がない銘柄だったのでもらって置いた。

そうそう、最初からこのセットが欲しかったのだ!
素人の私でもそう思うのに、前に連れて行かれた病院はいったいなんだったんだろう。

日本だったら、風邪程度で何処の病院にかかろうがアタリもハズレもないと思うが、どうやら海外で同じ考えではいけないらしい。



【薬が効いた】

咳は最初の頃から一貫して日が高い時間は出ず、この日も医者から戻る頃には薬を飲むまでもなく治まっていた。
しかし、咳が出なくてもなんとも言えない気分の悪さ。

薬局(ミラノでは、薬局=調剤薬局)に寄って通訳さんと別れてすぐ、手持ちのペットボトルの水で薬を飲み込んだ。
「そんなに直ぐには効かないだろう」と思っていたら、一時間で風邪は治った(かのように症状が消えた)。

カヲリ★ちゃんがくれた日本の風邪薬や、ミラノで買ったパラセタモールも、喉の炎症を抑える薬も全然効かなかったのに。何がどう効いたのかわからないけどすごい。



【スカラ座へ】

良くなったのは薬が効いているからだというのは判っていたが、抗生物質が効いたということは、鎮痛剤などが効いたとかと違って実際悪さをする細菌なりウィルスなりが減ったということではないか、と都合よく解釈した私。
幸い症状さえ消えれば体力は余り落ちてなかったらしく体が動いたので、スカラ座のチケットを取りに行くことにした。

すでにソールドアウトで当日券は出ないので、特殊方式に挑戦することに。
ダフ屋を使うか迷ったが、余り醍醐味が無さそうに思えなかったのでそれはやめた。

当日チケットを取るにあたって、昨日書いた
「①当日スカラ座まで行って行列に並び、名簿に名前を記入する」

というプロセスに関して、当日の名簿記入の開始時間は最後まで不明だった。
色々なサイトを見て回った結果、バラバラな中でも一番早いパターンが13時だったので、その2時間前の11時に現地に行くことにした。
(今日記を書きながら検索していて、現在オペラ(夜公演)の場合は13時固定なのを知った)

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不思議なくらい軽くなった体で化粧をしなおし、とりあえずジーパンのままドゥオモ駅へ。



【ガレリア席のチケットを取る①】

ガレリア席というのは桟敷席のことで、数年前までは立見だったらしいのだが今は前後二列の全席指定席になっている。
後に載せる写真の通り高さがあるので前の人で見えないという事は無さそうだが、前の人が居ようが居まいが絶対舞台が観えない角度の席も含まれており、立ち見の覚悟が必要そうだった。

受付の場所は、スカラ座の向かって左脇を入ったところにあるガレリア席専用のチケットセンター。
11時という当たりの付け方は悪くなかったらしく、前には程よく数十人ほどの人が並んでいた。

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殆んど観光客が居なくて若干心細い。
一応前の人に合ってるか確認して行列に加わった。

体が軽くなったとはいえ病み上がり(というか薬で誤魔化してるだけ?)で、二時間立っているのはきつい。
横のウィンドウの柱に背を預けて立っていたが、イタリア人は皆行儀よくきちんと立っている。

着いた頃から、イタリア人の姿勢と立ち居振る舞いの行儀が良さには結構何度も驚いた。
街中でデカいバッグの中身をガッサガサあさってる人とか居なかったなあ。あ、日本でも居ないか。
私よくやって、いまだに親に怒られる。

さて行儀がいいと言ったが、後ろのカップルは自分たちのトークに興奮しすぎてて、二人ともの身振り手振りがかするように何度もぶつかってくる、ウザッ。

前は恰幅のいい暇そうなお爺ちゃん、その前では赤毛のクルクルパーマを腰まで伸ばした女の子がひとりで静かに本を読んでいた。頭が良さそうだった。
「何か分からないことが有ったら、この女の子に聞こう」と決めた。

そう言えば、もうひとつイタリア人に対して驚いたことといえば、何かを見るときに首ごと動かして見ることだ。
日本人の場合は目線だけでチラッと状況を見る感じだが、イタリア人は首ごと「ガッ」と振り返る。これが自分に向けられたときのドッキリ感はちょっと心臓に悪い。

実際その赤毛の女の子に話しかけた時も、イタリア語じゃない音を聞いた瞬間周りに並んでた5~6人が「ガッ」っとこちらを向いたのでぎょっとなった。


二時間後、無事に記帳を済ませることが出来た。
そのときにパスポートが必要だった。偶然持っててよかった。

私は出かける場所によってコピーだけを持ち歩く事と実物を持っていく事とが有ったが、帰ってきてからイタリアではIDの携帯が義務付けられていると知った。

今回の旅行中、5回くらい「イタリアの法律で...」という言葉を聞く機会が有って、海外に行くのって慣習だけじゃなくて法律まで気にしておく必要もあるのか。と今更思った。

偶然だかなんだか知らないが今まではどの国でも全くそういう場面に当たった事がなく、タイでは一年間居てすら全くなかったので、そんな事しようと考えたことなかったが。
これまた勉強になった。


さて、名簿への記入が終わると5時の点呼まで暇である。
休憩するため、一度ホテルに戻る事にした。
ドゥオモ駅に戻る途中、やっと希望が見えてきた雲行きに、嬉し涙が出そうになった。

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久しぶりにとても気分が良かったので、何か食べようと思ってドゥオモの近くのオートグリルという店でカプレーゼのパニーニと水を買い、ドゥオモの前で食べた。

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パンがかなりいまいち。ドゥオモ周りの食べ物は、ほんっとうにハズレだらけだ。

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パニーニがいまいちでも、体調はよくなったしチケットは第一段階クリアしたし、景色も天気もよい。ハッピー。


ホテルに戻り、シャワーを浴びて少し休んだ。
ガレリア席なら何着てても大丈夫そうだったが、せっかくなのでワンピースを着ていくことにした。

カジュアルなワンピースを着て出るだけでも、通りすがりの人が褒めてくれる。
美人だけじゃなく、お洒落すればパッとしないオバサンでも褒めてくれるというのは嬉しい。女性らが綺麗なのも頷ける。

そう言えば、この時期のミラノはショートコートを着るにも暑過ぎて、本当はコートなど持って歩きたく無かった。
でも上着を着てない人って基本的に誰も居なくて、「着てないとおかしいとか、みすぼらしいってことになるのだろうか」と思って仕方ないから一応なるべく持ち歩いてはいたのだが、その辺の実情はいったいどうなってるんだろう。



【ガレリア席のチケットを取る②】

5時の点呼。

オペラが観たいとか観たくないなどという以上に、この件まで挫折したくないという思いのあまり、5時に再集合のはずが4時に着いてしまった。
暇である。

出来るだけ何ごとにも巻き込まれないよう、人の少ない場所に行ってじっと待った。

5時の15分ほど前になると、先ほどのチケットオフィスの前に人が集まってくる。列を作るのではなくて、なんとなく前に番号の人は前のほう、後ろの番号の人は後ろのほうに集まってくる感じだ。

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そして点呼係の人が現われると、皆がザザザッと中心に寄ってくる(ガラスを背に立ってるのが点呼係)。

どうやら、点呼はイタリア語で行うらしい。
ここまでイタリア語は三語くらいしか覚えず発さずで来たので、ガイドブックの「イタリア語の数字」のページを慌てて開いて睨みながら順番を待って、無事通過。
15分でイタリア語の1~52を覚えられた。この集中力、普段から欲しい。

通過した時点で最初の名簿記入に並んでた人と隣り合うので、最初の行列で少し話した女の子と再会できた。

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点呼から更に30分待ち、点呼のときに渡された整理券と引き換えにやっとチケットの購入が済んだ。
良かったーーー!!


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チケット購入後、開演の8時までまた時間が空く。
私はまたホテルに帰る事にした。

これ、家やホテルが遠かったら大変な作業だな。

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戻りがけ、ドゥオモの近くのレストランで魚介のリゾットを食べた。
一本だけとは言え奥まっている店だったからか、ドゥオモ周りにしては美味しかった。観光客より近場から来てる風な人が多くもあった。

店の名前が思い出せないが、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世ガレリアの目抜きの1本もしくは2本東の通り(サン・ラファエーレ通り)にある、二階建てのカジュアルレストランだ。ドゥオモ側からは3分くらいしか離れてない。


ホテルに着くと、24時間分の接続料を払って使っていたネット接続が切れていたので、手荷物を部屋に置いたままフロントへ延長してもらいに行った。

そして部屋へ戻ると、なんと鍵が開かないという怪現象が起こった。原因不明。
「財布以外全部中なのに、万事休す...」と思ったが、困っていると通りがかった人が手伝ってくれて意外とあっさり解決した(しかし部屋に来ようとかする。エレベーターに乗り合わせる人とかもそんな調子だ。馬鹿にしてるのか、そう振舞ってみるのが礼儀なのか...分からん)。

結局、「もしやこういうときに限って、電車が止まるんじゃないか」とか思うと居ても立っても居られず、早めにホテルを出た。



【オペラ リゴレット】

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またまたドゥオモ駅へ到着し、スカラ座へ。まだ7時だ。
昼から何度も来てウロウロしていたので、ダフ屋のうちの一人と少し仲良くなった。

ダフ屋はさすがに事情通だった。チケットの売買をしなくても話をして大丈夫なので、解らないことはダフ屋に教えてもらうべきだと思った。
ちなみに、ダフ屋は人にも拠ると思うが意外と安かった。

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ガレリア席に来る人々はいたってカジュアルだが、正面入り口付近に集まってくる人々を眺めていると、きちんとしたスーツを着ている男性も多かった。
スーツ着たイタリア人男性は格好良い人が多くて、何度か後ろに倒れそうになった。

女性は普段着でもドレッシーでも変わらず綺麗な人が多いのだが、男性は普段着だと特に格好良くはない。しかしスーツはすごく似合う。ギャップが大きい。

「悔しいけど日本人はスーツじゃ勝負かなわん」と思った。これは彼ら欧米人の着るもんだ、と。真似しないで積極的に着物を着た方が分があるなと思った。


ガレリア席は格安チケットのせいか、正面入り口とは違う入り口から入ることとなる。

開場されると学校の階段みたいなスケール感の階段があり、それを5階あたりまで昇って非常扉のような扉を開け、そこでチケットをもいでもらって場内に入る。

自分の席を探すと余り良い席ではなかったが、元々立ち見覚悟だったので問題なし。
早々に、立ち見のできるスペースに移動した。よく見ると居心地よく立ち見できるスペースは意外と限られていたので、早めに動いて良かった。

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会場は独特の華やかな雰囲気だ。

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照明は開演前もシャンデリアの明りのみだった。
ところでこのシャンデリア、微妙に傾いてるんだけど何故直さないんだろうw

集まってくる人の様子をまた眺める。
良席では、コートを脱いだ女性の盛装がまた華やかだ。その様子を見てまたテンションが上がった。

そんな感じで眼下を眺めていたら、私の立ち見ポジションの前に図々しく立ちはだかった人が居たが、その人のスーツの背中のラインが余りに綺麗だったので、「あ、観るのオペラじゃなくてこれでもいいかな」と一瞬思ったが、そのうち居なくなった。


さて開演。
見える位置に座れればもしくは立てれば、ガレリアからでも全く問題なく舞台が鑑賞できる。

衣装が色とりどりで綺麗!
音はそんなに大音響じゃない。そりゃそうだ、ディルのライブではないのだ。というか、当然ながらマイクを使ってないのだ。

持って来たオペラグラスを使ってみると、表情がハッキリ分かるほどよく見えた。
しかし倍率が高すぎてそれを調整出来ないタイプなので、手のブレもすごい倍率で伝わって鑑賞しやすくは、ない。
観劇用のオペラグラスは、5倍程度が良さそうだ。

ホテルに戻ったときにストーリーを検索して覚えて行ったので場面は追えたものの、音楽のことや生ものとしての本公演の印象とかそういったことはさっぱり解らない。

とにかく私としては、チケットを取ること自体をかなり楽めたし、オペラ座の中は日常と別世界みたいだし、「リサイタルを聴く」という当初の予定以上の「オペラを観る」というイベントを達成出来たしで大満足!

ただ、幕間は広間でシャンパンが飲めたりするのだが、薬のために酒厳禁だったので全然飲めなくて悲しかった。
しかし2杯飲んだら酒代がチケット代より高くなるだろうな(ガレリア席のチケットはわずか12ユーロ)。

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Regoletto
主要キャストは日替わりなのだけど、ちょうど当日と同じキャストの動画がYOU TUBEに上がってた。
http://www.youtube.com/watch?v=0aktXMaGLpU&feature=youtu.be

日記を書きながらヒロインを演ったElena Mosuc(エレナ・モシュク)という人のこともググッてみたら、レパートリーの筆頭に「『魔笛』の夜の女王」って書いてあった。
これ私が中二病の頃に好きだったアリアを歌う役だ。いつかこれも観られたら良いのに。

超有名だから知ってる人多いと思うけどその曲面白いよ、途中から声が殆んど超音波...。
http://www.youtube.com/watch?v=UXOYcd6KZ0E(曲は半分くらいのところから)

話それた。

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ホテルに帰り、翌日の帰国のために荷物をまとめて就寝。興奮してなかなか寝付けなかった。



ひとつ気になったことがあった。
それは、オペラの劇場に黒人が全く居なかったこと。
1.差別があるから?
2.黒人はノレない音楽が嫌いだから?
3.その他
どれだろう。
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by gisouchir | 2012-11-13 07:45 | 海外旅行中日記

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